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本ページ概要
時短勤務で働いている場合、もしくは週の勤務日数が少ない場合、産休中の出産手当金と育休中の育児休業給付金が支給されないことがあります。 どういった場合に支給されないのかや、その確認方法について解説いたします。

一定の条件を満たした短時間勤務社員には産休中の出産手当金は支給されない

健康保険の被保険者(任意継続被保険者を除く)が出産したときは、産前6週間+産後8週間の産休期間中で仕事をしなかった期間、出産手当金が出ます。

※出産手当金はいくらくらい支給されるのか?については下記の記事をお読みください。
【育児中のお金を徹底解説!】出産手当金の正確な金額は過去12ヵ月の社会保険料から計算できる

出産手当金が支給されるか否かは、「会社の健康保険の被保険者か否か」が問題になります。
例えば旦那さんの扶養に入っている場合や、国民健康保険に加入している場合は支給の対象外になります。

では今回のテーマである「時短勤務で働いている場合、もしくは週の勤務日数が少ない場合」において、健康保険の被保険者でなくなるケースはあるのでしょうか。また、どのような場合なのでしょうか。

結論からいうと、下記の短時間勤務社員に該当する場合は健康保険の被保険者でなくなるので、出産手当金が支給されることはありません。

1週間の所定労働時間又は1ヵ月の所定労働日数が通常の従業員の4分の3未満で、かつ次のいずれかに該当する場合
① 1週間の所定労働時間が20時間未満
② 継続1年以上の雇用が見込まれない
③ 報酬額が88,000未満
④ 学生である

※なお、当分の間、特定適用事業所(70歳未満の厚生年金被保険者が常時500人を超える会社のこと)以外の適用事業所(会社)の従業員については、1週間の所定労働時間又は1ヵ月の所定労働日数が他の従業員の4分の3未満である場合は上記①~④に該当しない者であっても、被保険者でなくなります。

今後出産の予定があり、勤務日数/時間を減らそうか悩んでいる方は、出産手当金がもらえなくなる可能性もふまえ、勤務形態を検討してみても良いかと思います。(産前6週間+産後8週間=計14週間もの間、手当が出るのは大きいですからね!)

会社の規定により、一定の条件を満たした短時間勤務社員には育休中の出産手当金が支給されないことがある

続いて、育児休業中の育児休業給付金について見ていきましょう。

育休中に雇用保険から支給される「育児休業給付金」は、一般被保険者(又は高年齢被保険者)が次の要件を満たした場合に支給されます。

  1. 1歳又は1歳2ヵ月(保育園が見つからない等の事情がある場合は2歳)に満たない子供を養育するため、育児休業を取得していること
  2. 育児休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12ヵ月以上あること
  3. 育児休業終了後も雇用の継続が見込まれること

なお、上記①の育児休業は基本的には会社に雇用される従業員に取得が(権利として)認められているものなのですが、有期契約社員は次のいずれにも該当している必要があります。

  1. 勤続1年以上である
  2. 子どもが1歳6ヵ月になる日の前日までに、その労働契約が満了することが明らかでないこと
    ※例えば、雇用契約が1歳6ヵ月までに終了し、更新しないことが決まっている場合などは育児休業を取得できず、①の育休取得要件に該当することがないため育児休業給付金も支給されません。
    ※上記(a)(b)の要件は、今回のテーマである「時短勤務、週の勤務日数が少ない場合」とは直接的に関係ありませんが、時短勤務や週の勤務日数が少ない方は有期契約社員として働くケースが多いので取り上げさせていただきました。

また、上記に加えて注意すべきなのが「会社が個別に設定できる、従業員の育休除外規定」です。
育児介護休業法という法律により、会社が「労使協定」を定めることにより、下記の方に対し育児休業を認めないとすることが出来ます。

  • 勤続1年に満たない従業員
  • 育児休業の申し出があった日からして1年以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
    ※所定労働日数とは、会社と従業員の間であらかじめ取り決めている勤務日数のこと。

もし、会社が労使協定を定めている場合、上記3点目に該当すると育児休業の取得が出来ないので注意が必要です。

【まとめ】産休中の「出産手当金」と育休中の「育児休業給付金」が支給されない要件

以上、まとめると、時短や週の勤務日数が少ない場合において出産手当金、育児休業給付金が支給されないケースは次のとおりとなります。

<出産手当金が支給されないケース>
会社の健康保険に加入していない場合(=下記に該当する場合)

1週間の所定労働時間又は1ヵ月の所定労働日数が通常の従業員の4分の3未満で、かつ次のいずれかに該当する場合
・ 1週間の所定労働時間が20時間未満
・ 継続1年以上の雇用が見込まれない
・ 報酬額が88,000未満
・ 学生である

<育児休業給付金が支給されないケース>
有期契約社員で、「下記要件のいずれにも該当する者」でない場合
・ 勤続1年以上である
・ 子どもが1歳6ヵ月になる日の前日までに、その労働契約が満了することが決まっていないこと

会社が労使協定により下記の人の育児休業を除外している場合 ※会社の規定による
・ 勤続1年に満たない従業員
・ 育児休業の申し出があった日からして1年以内に雇用関係が終了することが決まっている従業員
・ 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
※ 所定労働日数とは、会社と従業員の間であらかじめ取り決めている勤務日数のこと。

休業ができるかどうか、給付金の支給要件に該当するかどうか等、(特に会社が「育休除外の労使協定」を結んでいるかは)なかなか普段知らないことも多いと思うので、ご自身が休業・給付金の対象者か不安な場合は、勤務先の会社に問い合わせてみてください。

産休中の「出産手当金」に関するまとめページはこちら

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