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本ページ概要
何かの病気、メンタル疾患にかかり休職していて、そのまま妊娠した、もしくはつわりで会社に行けず休職してそのまま産休に入るというケースについて産休中に支給される出産手当金や、育休中に支給される育児休業給付金は支給されるのか、またその金額はどのくらいになるのか解説します。

私傷病休職からそのまま産休にはいるケースとは?

今回解説する、「私傷病休職からそのまま産休に入るケース」とは下記のようなパターンです。

何らかの事情で会社を休んでおり、そのまま妊娠が発覚した場合や、妊娠してつわりがしんどかったため産休前に早めに休職した場合等が該当します。

前提として、通常であれば

  • 私傷病休職期間中は健康保険から「傷病手当金」が、
  • 産前産後休暇中は健康保険から「出産手当金」が、
  • 育児休業中は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されるのですが、

今回のようなケースの場合、産休・育休期間について、手当が支給されるのか?またいくら支給されるのか?について確認してみました。

産休中の出産手当金について

今回のようなケースで休職のまま復職しない場合も、産前産後休暇は取得することが出来ます。

なお、「傷病手当金」も「出産手当金」もどちらも健康保険から出るので、健康保険では「併給調整」というのがあり、出産手当金が支給されている間は傷病手当金は支給されません。但し、出産手当金の額が傷病手当金の額より少ないときは、その差額が支給されます。(つまり、結論としてはどちらか多い額もらえる、ということですね!)

では具体的には、傷病手当金と出産手当金はいくらもらえるのか考えてみましょう。

傷病手当金と出産手当金は、下記の計算式で金額が決定します。

<傷病手当金>
1日あたり、「傷病休職開始月以前の継続12ヵ月」の各月の「標準報酬月額」の平均×1/30×2/3

<出産手当金>
1日あたり、「産休開始月以前の継続12ヵ月」の各月の「標準報酬月額」の平均×1/30×2/3

今回の例でいうと下記のとおり計算の基礎となる12ヵ月が変わってくるのですが、まあそんなに変わりません。(標準報酬月額というのは、何か特別なことがないと変動せず、基本的には年に1回しか改訂がないので、傷病手当金も出産手当金もだいたい同額が支給されます)

育休中の育児休業給付金について

では、そのまま育休に突入した場合、手当はどのように支給されるのでしょうか?

こちらは結論からいうと、傷病手当金(健康保険から支給)と育児休業給付金(雇用保険から支給)は給付の出元が違うので、ダブルで支給されます(!)

※なお、大前提として傷病手当金の支給要件と、育児休業給付金の支給要件をどちらも満たしていることが条件です。例えば傷病手当金は病気が「治癒」した場合や、支給開始日から1年6ヵ月(傷病手当金の支給期間上限)経過後などは、支給されません。
例として、つわりで傷病手当金をもらっていた場合、出産後はつわりは「治癒」しているはずなので、育休中に傷病手当金は支給されない、ということとなります。

傷病手当金と育児休業給付金は、下記の計算式で金額が決定します。
ざっくりいうと傷病手当金は休職前の67%、育児休業給付金は休職前の67%(6ヵ月以降は50%)の給付をもらえるので、これをダブルでもらうとなると、もともとフルで働いていた報酬を超えることとなりますね…!
ウソのようなホントの話(協会けんぽ、ハローワークにも確認済)ですが、、悪用しようと思ったらできる制度ですね。。もはや生活保障ではなくなっている気が(-_-;)。

<傷病手当金>
1日あたり、「傷病休職開始月以前の継続12ヶ月」の各月の「標準報酬月額」の平均×1/30×2/3

<育児休業給付金>

最初の6ヵ月: 休業開始時賃金日額×支給日数×67%
それ以降: 休業開始時賃金日額×支給日数×50%
※休業開始時賃金日額とは、育児休業を開始した時点から遡って直近の完全賃金月(賃金締切日毎に区分された1ヵ月の間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月)6ヵ月間の間に支払われた賃金の総額÷180日です。今回のように産休前にまるまる私傷病休職で会社をお休みしていた場合は、私傷病休職「前」の6ヵ月の期間で「休業開始時賃金日額」が計算されます。

 

いかがでしたでしょうか。

結論として、私傷病休職のまま産休・育休に入っても、ちゃんと出産手当金も育児休業給付ももらえるから、心配しなくて大丈夫!というお話でした。

<今回の記事を書くにあたり問い合わせた機関>
協会けんぽ東京支部
ハローワーク新宿

産休中の「出産手当金」に関するまとめページはこちら

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