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本ページ概要
育児休業の期間、通常のお給料の約2/3の額の「育児休業給付金」が受給できます。 本ページでは、育児休業給付金はいつ、どこから、具体的にいくら支給されるのか、支給されないケースはあるのか、またその申請方法はどのようにするのかを詳しくまとめています。

育休中の手当はどこからでるの?

育休中の手当は雇用保険から支給されます。
産休中の手当と似ているので支給元も一緒、と思われる方が多いですが、産休中の手当(出産手当金)は健康保険から、育休中の手当は雇用保険から支給されます。
ですので、出産手当金の問い合わせ先は加入している健康保険組合(又は勤務先の会社)ですが、育児休業給付金の問い合わせ先はハローワークと、異なります。

育休中の手当の額の計算方法は?

育休中の手当の額は、次のように決められています。
最初の6ヵ月: 「休業開始時賃金日額」×支給日数×67%
それ以降: 「休業開始時賃金日額」×支給日数×50%

詳しく見ていきましょう。

休業開始時賃金日額とは何か?

休業開始時賃金日額とは、「育休(産休を取得した場合は産休)を開始した時点から遡って直近の完全賃金月(=賃金締切日毎に区分された1ヵ月の間に賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月)6ヵ月間に支払われた賃金の総額÷180日」です。

休業開始時賃金日額=産休開始から遡った直近の完全賃金月6ヵ月間に支払われた賃金の総額÷180

下記のようにみていきます。(aもbも〇がついている月の賃金を6ヵ月分遡って合計し(色がついているセル)、180で割る)

※なお、賃金額は源泉徴収前の総支給額で計算します!

ざっくりいうと、育休前6ヵ月の給料を1日あたりの平均額に計算した額ということになります。
この6ヵ月の給料は、表のとおり会社の給与支給期間単位(給与締め日ごと)でみることになります。この例でいうと、月末締めなので毎月1日~末の期間で考えます。

なお、この「休業開始時賃金日額」ですが、上限があります。
以下が平成30年8月から適用される上限額なのですが、毎年変わるので月給が高く上限に届きそうな方は確認してみましょう。

賃金月額(賃金日額×30)の上限:449,700円 ※なお、下限は74,400円

育児休業給付金をできるだけ多くもらうポイント2つ

ポイント1 産休前6ヵ月でできるだけ残業代を稼いでおく

上に書いたとおり「休業開始時賃金日額=産休開始から遡った直近の完全賃金月6ヵ月間に支払われた賃金の総額÷180」ですが、この賃金総額に何が含まれるか気になりますよね。

<賃金総額に含まれるもの>
〇 基本給、職能給、役職給などの手当
〇 残業代
〇 通勤手当(6ヵ月分に割り戻した金額)
〇 住宅手当

<賃金総額に含まれないもの>
× 年3回以下の回数で支払われる賞与(例えば年2回の賞与の場合、含まれない)
× 出産祝い金など
× 出張旅費の立替金等

残業代や通勤費が含まれているのはなんとも不思議な感じですが…

とにかく、この中で自分で増やすことができるのは残業代のみ。育休中の手当を最大限もらうには、産休前6ヵ月に残業代を稼ぐということとなりますね。

(でも妊娠中の体調でなかなかできるものではないですし体調第一ですが…(^^;)

ポイント2 欠勤するならひと月あたり賃金支払基礎日数を11日未満にする

上に書いたとおり、6ヵ月の賃金は「1ヵ月の間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月」でカウントします。

もし、中途半端に会社を欠勤してしまい賃金支払基礎日数はぎりぎり11日あるけど給料は低かったという月があれば、これが平均額に影響するので給付金が低くなってしまいます。

育児休業給付金を最大限受給するという意味では、中途半端に休むのではなく、ガッツリ休み賃金支払基礎日数を11日未満にしてその月を育児休業給付金の計算に含めないか、もしくは年次有給休暇を使いその月のお給料額を減らさないというのが最もお得な方法です。

育児休業給付金の支給条件は?

育児休業給付金の受給要件は少し複雑です。

下記に全て当てはまったら基本的には受給可能なのですが、こちらのフローチャートに詳しく書いていますのでよかったら合わせてご確認ください。

☑1歳未満の子を養育するために、「育児休業」を取得した雇用保険の被保険者であること。
※雇用保険に入っているかわからない場合は勤務先の人事部に確認ください。毎月の給料明細で「雇用保険料」が引かれていたら雇用保険被保険者となります。
※育児休業を取得しているなら性別は問わないため、パパの育休も対象となります。
※育休の対象となる子供は、実子・養子を問いません。
※契約社員でも育休を取得できれば受給対象となります。
☑育休業開始日の前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が 12 か月以上あること(※わかりにくいので下で詳しく説明します)
☑育休の期間、雇用保険の被保険者であること(育休取得中に会社を退職したりしていないこと)
☑万が一育休期間に働くことがある場合、その勤務日数(時間)が10日以下または80時間以下であること
☑万が一育休期間に働くことがある場合、その賃金が、休業開始時の賃金月額の80%未満であること。

上記「☑育休業開始日の前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が 12 か月以上あること」について、分かりにくいのでもう少し詳しくみてみましょう。

これは次のように言い換えることができます。

  • 雇用保険の被保険者期間のうち、育児休業開始日から過去に1か月ごとに区切った期間において
  • 賃金支払の基礎となった日数(=働いた日数+年次有給休暇取得日)が 11 日以上あるものを1ヵ月として計算した期間が12ヵ月以上あること

例えば、2020年4月29日出産の場合を想定しましょう。この場合、予定日どおり出産すれば産休・育休の期間は次のとおりになります。

産休…3/19~6/24
育休…6/25~

このケースにあてはめて、受給資格があるかをみてみると次のとおりとなります。

この例でいうと過去2年間に12個以上〇がついている月があるので、受給可能となります。

※なお、過去に失業手当を受けた(受給資格を得た)ことがある人はそのあとの期間に限りカウントします。心当たりがありカウント方法について心配な場合は、会社かお近くのハローワークにお問い合わせください。

育児休業給付金はいつからいつまで支給されるの?支給日はいつ?

いつからいつまでの期間に対し支給されるのか

育休中の手当は、法律で定められている育休期間中、支給をうけることができます。
具体的には次のとおりです。

  • 原則は子供の1歳の誕生日の前々日まで受給可能です
  • 子供が1歳2か月までパパとママが2人で育休を取る場合(パパママ育休プラスといいます)は、1歳2か月になる日の前々日まで支給されます。(パパママ育休プラスの制度詳細はこちら
  • 保育所への入園を希望しているが入園できない場合は最大2歳誕生日の前々日まで受給可能です。

支給日はいつか

育児休業給付金の初回振り込み日は出産日から4ヵ月半~5ヵ月ほど(育休開始から2カ月半~3カ月ほど)経過してから、口座に振り込まれます。

なお、育児休業給付金は2ヵ月ごとに前2か月分を振り込まれる形となり、初回振り込み以降は原則その2ヵ月後ごとに給付金が振り込まれます。

※育児休業給付金は、育休を取得していることが前提なので「休んだ」ということを確認してから支給するため後払いになっており振り込みが遅いのです…。

どうやって申請するの?申請期限はいつ?

育児休業給付金は会社を通じて支給申請します。会社の人事部が書類等の指示をしてくれると思いますが、ざっくりした流れは下記のとおりです。

  1. 会社から「育児休業給付金支給申請書」(または「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」)「受給資格確認票」について必要箇所に記載するように指示があります。
  2. 必要箇所に記載の上会社の人事部に提出します。(原則産休に入る1ヵ月前まで)
  3. 会社が必要事項を埋めて、ハローワークに提出をすることにより受給申請します。

育児休業給付金の問い合わせ窓口

育児休業給付金は事業所の所在地を管轄するハローワークが管轄となります。
ご自身の育児休業給付金について不明点がある場合や振り込みが遅い場合は、勤務先の人事もしくは管轄のハローワークに問い合わせてみましょう。

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<今回の記事を書くにあたり問い合わせた機関>
ハローワーク新宿

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