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本ページ概要
産休・育休が終わって復職する場合、時短勤務等妊娠前よりお給料が減る機会が多いため、社会保険料が妊娠前と同じ額だと手取り額がガクンと減ってしまいます。 このため、国は産休・育休から復帰する際に社会保険料を改定することができるシステムにしています。 産休・育休明けの社会保険料改定ルールと、その手続きについて解説します。

社会保険料の決まり方

私たちの給与からは、社会保険料(厚生年金保険料+健康保険料)が引かれて支払われていますが、この社会保険料は過去に支払われた給与額に応じて決定されます。

給与が多い場合は控除される社会保険料も多く、少ない場合は社会保険料も少なくなるように設定されます。その分社会保険料の金額は将来受給される年金額に反映されます。

給与額は昇給等で常に変動する可能性があるので、社会保険料は一定の期間ごとに改定される仕組みとなっています。

社会保険料の改定のタイミング

社会保険料は、主に次のタイミングで改定されます。

資格取得時決定
健康保険の被保険者資格を新たに取得したとき(転職した場合など)

定時決定
年に1回(毎年4~6月の平均給与で再計算し、同年9月からその額を反映)

随時改定
月給が著しく(等級区分2等級以上)上がり/もしくは下がり、かつ基本給等の固定的賃金が変更した場合

逆に、上記の改定のタイミングがなければ、社会保険料はずっと同じ額を支払い続けます。

ですが、産休・育休から復帰した際、時短勤務や残業なし等、妊娠前の給与より大きく給与額が減ることが多いため、特例として産休・育休から復帰する際も社会保険料の改定がなされることとなっているのです。

産休・育休復職時の改定

改定の要件

産休・育休から復職する場合の改定は、次の要件を満たした場合に行うことが可能です。

産休復職時

  • 産休を終了した人が、産休終了日において子供を養育していること
  • 産休終了日の翌日の月以後3か月のうち、少なくとも1か月は給与支払い日数が17日以上であること

育休復職時

  • 育休を終了した人が、育休終了日において3歳未満の子供を養育していること
  • 育休終了日の翌日の月以後3か月のうち、少なくとも1か月は給与支払い日数が17日以上であること

改定される時期

産休もしくは育休終了日の翌日から2ヵ月を経過した日の月の翌月から標準報酬月額が改定されます。

改定時の社会保険料の決定方法

産休もしくは育休終了日の翌日の月以後3か月間(欠勤等で給与支払い日数が17日未満の月は除く)に受けた給与総額を月数で割った金額を報酬月額として、標準報酬月額を決定します。

※パートの取扱いについては、3ヵ月のいずれも17日未満の場合は、そのうち15日以上17日未満の月の報酬月額の平均によって算定します。

報酬月額、標準報酬月額の解説はこちら

有効期間

産休・育休終了時改定で改定された社会保険料の有効期間は、下記となります。

  • 1月~6月に改定された場合は、その年の8月まで適用
  • 7月~12月に改定された場合は、翌年の8月まで適用

※9月以降は定時改定によりその年の4~6月分の給与をもとに社会保険料が決定されます。

手続き

会社に申出書の提出を行い、会社が「産前産後休業終了時報酬月額変更届」もしくは「育児休業等終了時報酬月額変更届 厚生年金保険 70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届」を日本年金機構へ提出することによって行われます。

会社によっては自動的に手続きを行ってくれますが、心配な方は人事担当者に確認してみましょう。

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